「先生から聞いてるから大丈夫よ。 席につきなさい♪」 彼女はこくんと頷くと 俺を見ないように後ろの席についた。 席へ向かう途中、 彼女の周りのクラスメイトは 「姫、おはよう」と声をかけていた。 姫って名前なのだろうか…? あまり気にせず 自己紹介を中断していた生徒の 自己紹介をただ聞いていた。 「じゃあ、次で最後だな。 次は…―――」 俺は名簿を見て目を見開いた。 そしてその名前の主であろう ある一人の生徒に目を向けた。