世界を滅ぼしかねない魔王に嫁いだお姫様。







ギルはミラと距離を縮め、手をとりキスをした。


そしてミラが顔を上げた瞬間、ギルがミラの手を引き、抱きしめた。


「いやっ!」


抵抗したが、ギルはびくともしなかった。



「やっと、お前を手に入れた。もう、絶対にはなさない」



耳元でささやかれ、力が抜けた。

《この人、なんでそこまで…》


ミラが抵抗をやめると体を離した。
ホッとして上を向くと、また唇を奪われそうになったので、顔を背けた。




「……なぜさける?」



ギルが不貞腐れながら聞いてきた。