今日は魔王に嫁ぐ日だ。

城のみんなとお別れを言って、馬車に乗って、城のある森へ行く。



昨日はルキのことを考えて、あまり眠れなかったから、今、すごくねむかった。

結局、ルキにちゃんとお別れができなかった。





うとうとしていたら、急に馬車が止まった。


《…もぅ、ついたの…?》



ミラは目をこすりながら馬車の窓から外を覗いたら、もう森の入り口まできていた。


また、よく見ていると、馬車の前に人が立っているようだ。

《だれかしら…?》


どうやら馬車の運転手と、口論になっているようだった。