「いつか必ず迎えに行く。
お前を守れるくらい、
強くなるから。だから――」







――声が聞こえる。

あなたは、だれ?
……わからなぃ、

頭が、いたい





「 ―――さま、姫様!」


「――…ンッ…、」



「またこのような場所で眠られてしまって……、 なるべく城を離れないようにと国王様が言ってらしたでしょう。」



「……ぅるさぃ。」





町が一望できる、城から離れた高台で本を読んでいたら、いつの間にか寝てしまったようだった。



一つあくびをして横を見れば、まだ小言を言っている幼い頃から私の側で世話がかをとして働いている男、ルキがいた。