そして今。 あれから6年もの月日が経った。 夏は海の家で、春秋冬は小さなラーメン屋で働いている。 どちらも同じ人が経営していて、私を雇ってくれた。 「蘭奈ちゃん! お迎えの時間だよ!」 海の家でかき氷を作っていた店長のおばさんに言われてハッとした。 「やば! おばさん行ってくるね!」