救急車の音が鳴り響く病院。

窓には暗い夜の町に煌々と灯る明かりがうつる。

わたしと晴矢はたくさん椅子がある広い部屋の端にいた。

普段なら会話が弾むのに何も話さなかった。

ううん、話せなかった。

あまりにも突然、いろんなことが起こりすぎて混乱していた。

美沙と晴矢を応援すると決めた。

二人を応援した。

美沙が浮気した。



……美沙が、事故に遭った。

そのことを聞いたのはあれから二日後のこと。

美沙のお母さんから連絡があった。