「晴矢の友達に、慎くんって人いたでしょ?」

美沙は下を向いていた。

でもそこまで沈みきった声色ではなくて少し驚いた。

美沙のことだから小さな失敗だとしてももっと落ち込んでいると思ったから。

これが、小さな失敗と呼べるかはわからないけれど。

「わたしと晴矢、最近ちょっとうまくいってなくて…。それでその慎くんに相談してたの。」

なんとなく、わかった。

美沙は昔から惚れやすいところがあるから。

晴矢も三人目の彼氏。

それでも、わたしは美沙を信じてた。