「千夏、」

いつになく深刻な顔をする美沙。

あれからまた時が経ち、二人が付き合いはじめて十ヶ月がたった。

わたしたちが高校一年生の九月のことだった。

「なに?どうしたの?」

あの相談以来もたまに二人からいろんな話を聞いてた。

前ほど嫉妬することは減った。

とはいってもわたしの晴矢への思いが消えることはない。

なんでだろう?

どんなに遠い存在でも、どうしても好き。

この好きはいつになったら消えるのかな?