あの花が咲く前に①






「あ。それで思い出した。」


ささっっと20室目くらいの

掃除を終え 廊下に出た時

思い出した。


「おーい。竜原!」


「なぁに?そんなに大声出さなくても

 聞こえてるよ??」


なんと竜原が

隣の部屋から顔を出した。


「なんで・・・お前

 もう終わったのか??」


「うん。2階と3階は

 部屋が 10室くらいしかないから。

 うたちゃんも

 今 反対側から手伝ってくれてるよ?

 感謝してよね!!


 うたちゃんが「手伝いましょ?」

 って言わなかったら

 2人でお茶でもしとこうと

 思ってたのに・・・。」