やっぱりいた。
図書室の一番端の席。
俺が今、一番会いたい子

   
「そこ、俺の特等席」

   
「どかないもん」
 
 
 また、あの反則の笑顔で俺の顔を見てきた。

   
「クラス中の話題なんだもん」

   
「えっ」  

   
「別に、私が誰と帰ったっていいじゃない。みんな、誰々?って聞いてくるんだもん」   

   
「で、なんて言ったの?」 
 

  
「本当は、村上君だよ。って言いたかったけど言うとまたややこしくなっちゃうから・・・」
 
  

「なんかごめん」