今ここにいる




彼女だけを見ていた自分を誉めてやりたいと思った


彼女の行きそうな場所がすぐに思い付く



あれだけ楽しみにしてたんだ


もしかしたら、昨日の夜、寝れなかったりしたかもな


『絶対二人で行こうね』



そう言った彼女を思い出し足を速めた





恋の願いを叶える神様がいると言われるその場所は、当然人気のスポットで、カップルや女の子が多かった



周りを見渡しても彼女の姿は見当たらない



…どこにいんだよ


急いで出てきたせいで携帯はないし、これだけの人混みの中で、すぐに会える方が無理なのかもしれない




神様なんて信じてねぇけど




『…遅いよっ』





抱きついてきた彼女の温もりを感じたら



本当にいるのかもしれないと思った



・・・・・・・・・・・・・・・・・・〆