あたしが愛した人

「「え?」」


紗江と声がかぶった。
同時に左隣の子を見た。





すごく可愛い・・・というより綺麗。
真っ黒の艶のある長髪。
パッチリ二重に白い肌。
軽くメイクしているけど、すっぴんでも絶対可愛い!と密かに思った。





「あ、ごめんね。」
あたしは笑顔で言った。





フンッと目線を外し、
腕を組んだまま窓の方を見ていた。








普通だったら、多分『感じ悪い子・・・』と思ってしまう。



でも、この子は何か違った。




仲良くなりたい

そういう気持ちを感じさせた。









すると紗江がぼそっと呟いた。




「・・・感じ悪っ。」