でも、少しの幸せを味わえたのはそこまでだった。
そんな私の姿を憎らしいと思ってる人がいたんだ。
「ねえ、みんな知ってるぅ~?」
私たちがしゃべってるそばの机に座ってる女の子が口を挟んだ。
「その園田さんってね、B組の翔くんと付き合ってるらしいよ~?」
その言葉で今までの女子の皆さんの表情は凍りついた。
「彩、それどういう意味?」
そう、それを言ったのはすごくいい子だと思ってた彩だった。
「だから、私見ちゃったんだってば!園田さんが翔君にお姫様抱っこされてるところ。」
バンと机をたたいて声を張り上げた彩。
「違うっ!」
慌てて否定するものの冷たい視線が降り注ぐ。