「撮影は、何時からなんだ?」
しばらくして、落ち着いてきた私を気遣いながら翔が聞いてきた。
そんなこと言ったって、私の顔は相当ひどいみたいだし撮影なんかできないよ。
「・・・何時からって私もう帰れって言われたし。」
きっと、考え方が甘いのがダメなんだ。
「本当に、それでいいのか?顔に傷ついたからスタッフさんやアシスタントさんに迷惑かけて、その上茜さんに怒られて・・・。このまま帰っていいのか?」
「・・・そんなこと、私だってしたくないよっ。」
迷惑かけてるのは痛いくらい分かってるし。
「なら、やればいいんだよ。俺、茜さんのところもう一回行ってくるから。控室で撮影の準備しておけ。」
「えっ・・・翔?」
「大丈夫だから心配するな。」
そう言ってかけていった翔。