「じゃあ、これあげるわ」
そう言って差し出されたもの。
「リンゴ?」
コロンと手のひらの中で転がる一つのリンゴ。
「ただのリンゴじゃないわ。真実のリンゴよ」
「真実のリンゴってなんだか音々の口からそんな乙女チックな言葉が出るとは思わなかったな」
「悪かったわね。...質問を問いかけながら食べると答えが出てくるらしいわ」
「ふーん、噓っぽいな」
「知らないわ、茜さんが言ってたことですもの」
茜さん...
美月たちの総長的な存在の人。
あの人、こんなこと信じるんだ。
「ま、もらって頂戴。私には必要ないから」
...真実のリンゴね。



