未熟色の君たち



清水は、由香里の事を好きなやつらからとても羨ましがられていた。

当の本人は、いつもどこかぼんやりとしていて、何を考えているのか解らないようなやつだったから、周りからそんな風に思われているなんて気づきもしていなかっただろうけれど。

そして、そんな風にぼんやりとしている割に、ちゃっかり由香里の一番そばをキープしていた。
そんなあいつの気持ちは、自分と一緒なんだって、見ていればすぐにわかった。

だから、はやいとこ清水のそばから由香里を離さないといけないって、俺は焦っていたんだ。

そんな焦りはうまいことチャンスに乗って、効を奏した。

……ように見えた。



由香里は、確かに俺の彼女になった。

下校を一緒にし、手を繋ぎ、寄り道したりもした。
時々キスをして、時々抱きしめて。
由香里が俺の一番近くにいることが幸せすぎて、眩暈がするくらいだった。

どんなに由香里が我儘を言ったって、その全部に付き合ってやりたいって、本気で思っていたんだ。


だけど、一番になったと思っていた自分は、実はいつまでたっても二番目のままだった。