「すべてをなくしても私は、いいのかしら」

「完璧でないあの人を、

だから見捨てるのが正しいのかしら」

「本当に?」

「本当に?」

そうすることが本当に、

私のとっての幸せかしら。

いつでもそこで、姫の思考は止まります。

まとめかけてた荷物もそのままに、

横で眠る王子を揺り起こしました。

「ねぇ、王子様」