俺様と闘う私『一部・完』

 このマンション[25階建て]は各階の仕様が違うらしく、大体4室から6室あるらしい。


 そして、ここ20階からは2室ずつしか作られていないとか。


 最上階に至っては1部屋だという話だ。


 この20階は簡単に見積もって下層階よりも倍の、いや、倍以上の広さがあるということで……


 それは庶民の私には未知の世界だった。



 ―――しかし、すごいオシャレだなぁ……



 普通の一軒家に住む私にとって、エントランスからここまでの道のりすべてのものが豪華すぎるの一言に尽きた。



 だけど、それが嫌みではなくて、綺麗に揃えられているという感じがする。



 どれもこれも浮いた感じが一つもない。



 目の前のドアを見つめると、右側が2001とあったのでこちらが渡辺さん宅だと確認する。



 個人情報保護が煩いせいなのか、最近は表札がない家もしばしばある。


 このマンションでは表札はなかったので、部屋番号をしっかり確認しないと怖いものがあるなと思いつつ……恐る恐るインターフォンを鳴らした。



 「はぁーい」



 元気で明るい、まるで調子の悪い所などどこにもない様な、変わりのない夫人の声が聞こえてから、ほどなくして目の前のドアが開いた。