俺様と闘う私『一部・完』

 恥ずかしがりの私の精一杯。


 けれど、手を離してほしくなくて私は病院に着くまでその指を握りしめたままだった。





 ――――――




 場違いな程に煌びやかな姿の私達が辿りついた病院。



 案内された場所にはすでに母が居た。



 「あ……」



 私に気がついて、泣きはらした目を向けた母が声を漏らす。


 そして、隣のベッドに横たわるのはおばあちゃんだろう。



 私は、言葉が出ないまま気が遠くなって倒れそうになる身体をなんとか支え、ゆっくりと一歩を踏み出した。




 見たら、分かる。



 どうなったのかなんて。




 だって、生きてる人間の顔には布切れなんてかかってないから……




 近くまで来て、ぼんやり見つめたまま立ちつくす。



 さっきまでの震えはどこにいったのかと感じるほどに冷静で、私はベッドを見下ろした。



 どうしたら、いいんだろう……