放課後、7組の教室で待ってたらやってきたのは咲紀子ちゃん。




そしてすぐ来たのが佑衣ちゃん。




咲紀子ちゃんを帰らせるため佑衣ちゃんの肩を抱く。


俺はそんなことさらっとできるやつじゃないのになぜか泣いてる彼女を見てそうしたくなった。




「・・・っく。・・・っく」




「海崎に振られたの?」




「ううん。大事なものに気づかされた。私のやったことはひどく咲紀を傷つけたんだと思ったらたまらなくて・・・」




「それに気づいたんならそれでいいと思うけど」




「そ、そういえばなんで櫂くんがここにいるの?」




「俺?んーなんでだろ?おせっかいヤローだからかな」





あのときの佑衣ちゃん。




「あれから咲紀子ちゃんと話せるようになった?」




「最初は罪悪感でいっぱいだったけど昨日ようやく話せるようになったよ」




「そっか。一週間くらいになるっけ?それなら気持ちも落ち着くだろうしな。海崎のことはもういいの?」




「うん。だって別に海崎くんのこと好きじゃなかったし。ただ少ーしだけ自惚れてたけど」




「自惚れ?海崎がそんな態度取ってた?」





「ただの勘違い。あの子は始めから咲紀しか見てなかった。でも私を好きになってくれたのかなって思ったら少しだけ意識したよ。彼氏ができたらいいなって」




「じゃ今は2人を祝福できるんだ?」




「もちろん。私は今、櫂くんに絶賛片想い中だよ」