「ちょっと効き目があり過ぎたかな?

ぐっすり眠られたら、どうしようかと

思ったが、その薬のおかげか、

冬美は何の疑いもなく、オレに抱かれた」



「…私を抱いた?」



「姑息な手を使ったのは悪かったが、

そうでもしないと、冬美は手に入りそうになかった」



「わかってるなら・・・

こんな手、二度と使わないでください」

・・・

私は翔の腕から逃れ、

ベッドから立ち上がった。

・・・が。

完璧に薬が抜けていないのか、

足元がふらついた。

・・・

それに気づいた翔は、

すぐに起き上がり、

私を支えるように抱きしめた。

・・・

私は必死に抵抗する。

どんなに権力を持っていても、

どんなに顔が良くても、

この男のやり方は、

気に入らない・・・