それから数か月後。

私と翔は、今、

大きな教会の前に立っている。

・・・

式だけは、

2人きりで挙げたかったから、

誰にも言わなかった。

・・・

「そろそろ始まる、行こう」

そう言って、

翔の大きくて綺麗な左手が、

私に差し出された。

・・・

私はこの左手が好き。

・・・

翔の左手をひしと掴み、

満面の笑みを見せた。

・・・

チュッ。

「なっ///!!」

誓いのキスの前に、

キスするなんて・・・

「ほら、行くぞ?」

「・・・ンもう」