「何が可笑しいの?」

扉が開き、冬美の声が聞こえた。

・・・

「別に、大したことじゃない」

そう言って微笑んだオレは、

デスクの中に、その手紙をそっとしまった。

・・・

冬美は不思議そうに首を傾げる。

オレはその頬笑みを残したまま、

冬美を手繰り寄せた。


「…で?何の用だ?」

「今日のスケジュールなんですが・・

その前にこの手をどうにかしてください」

・・・

冬美は照れながら、

でも、困ったように、そう告げる。

「なぜ?」


「仕事中です」


「オレに触れられるのはイヤ?」


「・・・そうじゃないけど、

仕事とプライベートは分けてください」


「嫌だ」

「困った方ですね?

そうしてくださると、私も嬉しいのですが?」