・・・

社長である翔。

大会社の社長が、

18歳の子供に、

プライドも恥も捨て、

土まみれになってでも、

そこに土下座してる光景。

・・・

私なんかの為に、

そこまでしてくれる翔。

一気に涙が溢れていた。

・・・

「・・・頼む。

日本に連れて帰りたい。

オレのたった一人の大事な人。

やっと見つけだした、

世界でたった一人の、

オレの愛する女性なんだ。

お願いだから、返してくれ」

・・・

今の言葉はマイクには聞こえていない。

・・・

でも、

翔の行動に、

すべてを悟ったのか、

しゃがみ込んで、

また一枚の紙を差し出した。