・・・

家に帰っても、

冬美の事が、頭から離れない。

・・・

ずっと考え続け、

ふと、

時計に目をやると、

午前0時をまわっていた。

・・・

冬美は帰ってこない。

・・・

秀明の元へ行ってしまったんだろうか?

そう思うと、

胸が張り裂けそうなほど、

苦しかった。

・・・

その胸のつかえを取ろうと、

リビングへ下り立った俺は、

そのソファーに、人影を発見した。

・・・

加藤さん・・・じゃ、ない。

・・・

その後ろ姿は、

オレの想い人に、間違いなかった。

でも、

何と声をかけたらいいか、

しばらく、その後ろ姿を見つめていた。