「オレとは真逆の性格のような、

そんな顔立ち…だな」

・・・

翔は冷静に告げる。

でも、

ちょっと寂しそうな顔も見え隠れ・・

私はその手帳を、

奪うように取り、

鞄にしまった。

・・・

そんな私を見て、

翔は笑う。


「気にしてない。

ほら、帰るぞ」


「・・・うん」

・・・

私の手を取り、

歩き出した翔。

翔は窓の外を眺めながら歩く。

・・・

向こうから歩いてくる人影にも気づかず。

・・・

私はその人に、

顔を見られないように、

パッと逸らそうとしたが、

目が逸らせなくなってしまった。