優しいひと

私は購買で買ったパンとコーヒーが入った袋を持ち使われていない空き教室の前に立っていた


深呼吸をし扉を開けると派手な男子や女子に囲まれるように拓也が居た



と同時に一斉にみんなが私を見る



その中心で壁にもたれ座っている拓也は動くことも言葉を発することも無く、ただ左手を伸ばす



好機の目に晒され俯きながら拓也に昼ごはんの入った袋を渡すとお前にもう用は無いんだよといった目で袋の中からパンを出し食べ始めている



パン以下の私…



何も言えずそのまま教室を出ようとする私を周りの女子達が笑っている


「可愛そう、ただのパシリじゃん」



そんな事言われなくても分かってるよ…




何も言い返す事も出来ず来た道を戻る




私と拓也を繋ぐ唯一の時間