優しいひと

「はい…」



そのまま2人の前まで歩き袋を渡した


女の子が私に気付き驚いたように拓也と唇を離し2人の前に立つ私を見上げる



「私っ、拓也君が好きなの!!」



その瞳は強く真っ直ぐで私が無くしてしまった何かを持ってるような気がした



羨ましかった




と同時に、ふと見た中庭に気付かされた




「私のじゃないしあげるよ…」



女の子に放ったその一言に拓也の綺麗な顔が悲しそうに歪んでいく