私の目の前で腕を絡め登校する
幸せそうな恋人同士



気付かないふりをし何も言えない私は
遠ざかる二人の背中を見つめていた



「おはよ、優!」


後ろから私の肩を叩く親友の
直美を振り返ると
目の前のカップルに眉をしかめる



「ほっといていいの?」




「別に…」




もう分らない…