「いったぁい!!」



え?

俺、何もしてないよ!?

ラケットだってあててねぇし!!



びっくりして七美ちゃんの方をみると、
ふくらはぎをさすっている。



「ちょっと誰!?」



そういって、
ものすごい形相で七美ちゃんは、
あたりを睨んだ。



「あ、す、すみません!!」



謝ったのは
――瞳だった。



ラケットを両手で持って、
ペコペコ頭を下げている。