お母さんは泣いていた。 床に力無く座っていてその背中は震えていたから。 ゆっくりと振り向いて私を見たお母さん。 手には、一枚の写真が握られていた。 家族写真。 写真があまり好きではなかったお父さんが私が生まれた記念に!ってお願いしたお母さんに負けて、結婚してから初めて撮ってくれた写真らしい。 昔、照れ臭そうにしているお父さんから聞いた気がする。