私は少し大袈裟に溜め息を吐いた。
呆れた。
本当マキノには呆れた。
「マキノ。 貴方は学校で有名な坂井という女にキスされましたね?」
「え?、あ、え?」
「されたんですか、されてないんですか」
とマキノの頭を軽く叩きながら言った。
マキノは
「いや、されてません。」と言う。
「しらばっくれるつもりですか?
マキノがキスされたのを私は見ていましたが?」
とマキノに携帯のフォルダに入っている写真を見せる。
マキノは驚いて数秒固まってしまったようだ。
チッ
マキノが浮気をするとは、気が付かなかった私が馬鹿馬鹿しい。
それに対して怒ってる私はもっと馬鹿馬鹿しい。

