何で、いつも余裕なんだよこいつ。
本当、困るわ。
「マキノ?
聞いているんですか?」
今度は首を傾げて訊いてくる。
それが計算してるのか天然なのか全くわかんないが、
一つだけ
多分かんなは俺の反応を見て楽しんでる。
「帰るなら、一人で帰りな」
とかんなに言うと
かんなは少しガッカリした様子になり、すぐにいつものかんなに戻り
「それではマキノ。
今日は私の家に来てくださいね」
と俺の耳元で言ってきた。
すぐに顔が赤くなるのが自分でも分かってしまった。
―家に帰りたい―
(ダメだ。
かんなはかんなだな)
(マキノが今日は面白いです。)