『菜緒、』
菜緒は耳をふさぐ。
聞きたくないよ。
嫌でも何を言うか分かっちゃったから。
そんな菜緒の手を絢姉、無理矢理つかんだよね・・・
『ちゃんと・・・話、聞いて。』
痛いはずなのに、苦しいはずなのに、菜緒の為にしっかりとした声で話してくれた・・・
今でも一言、一言、しっかりと覚えてる。
『目には見えなくなるよ、姉ちゃんはね。でも菜緒が私のコト、覚えてくれている限りは、菜緒の中で生きられるの。辛い立場に立させちゃってごめんね。だから・・・だからこそ、引き摺らない・・・で。ちゃんと前を・・・前だけを向いて。逃げな・・・いで。姉ちゃんの分も・・・姉ちゃんが生きられな・・・かった分も・・・絶・・・対・・・生・・・きて。』
ここで姉ちゃんは深く、深く深呼吸をした。
そして、
『あ・・・りがと・・・ね・・・』
その一言を最後にあの吸込まれそうなくらいな青空に、飛立っていったよ、ね・・・
あの日から菜緒は絶対強くなる、って決めた。
泣かないし、甘えない。
それでいいよね、絢姉?
菜緒は耳をふさぐ。
聞きたくないよ。
嫌でも何を言うか分かっちゃったから。
そんな菜緒の手を絢姉、無理矢理つかんだよね・・・
『ちゃんと・・・話、聞いて。』
痛いはずなのに、苦しいはずなのに、菜緒の為にしっかりとした声で話してくれた・・・
今でも一言、一言、しっかりと覚えてる。
『目には見えなくなるよ、姉ちゃんはね。でも菜緒が私のコト、覚えてくれている限りは、菜緒の中で生きられるの。辛い立場に立させちゃってごめんね。だから・・・だからこそ、引き摺らない・・・で。ちゃんと前を・・・前だけを向いて。逃げな・・・いで。姉ちゃんの分も・・・姉ちゃんが生きられな・・・かった分も・・・絶・・・対・・・生・・・きて。』
ここで姉ちゃんは深く、深く深呼吸をした。
そして、
『あ・・・りがと・・・ね・・・』
その一言を最後にあの吸込まれそうなくらいな青空に、飛立っていったよ、ね・・・
あの日から菜緒は絶対強くなる、って決めた。
泣かないし、甘えない。
それでいいよね、絢姉?
