1. 君色-the great blue yonder-

でも、何にもなかった。

痛みも、何も。

『・・・ぉ?菜緒?おい、菜緒!大丈夫かよ?』

そして、聞こえてきたのは予想もしない声。

「しゅ、ん・・・?」

菜緒は恐る恐る目を開けた。

『あぁ。俺だよ。俺だから。大丈夫だから。』

そう言った俊の目は澄んでいた。