もっと早く逢えていれば良かった〈昴side.〉

「でも、岡崎先生は?」


「岡崎先生…って誰?」



さっきここに来る前に何処かで聞いたような…?



「え?あたしの主治医だった人ですけど」



あ、階段登ってたら声かけられたな。



「あぁ、あの人か。名前覚えるの嫌いなんだよねぇ」



ハハッと笑って見せる。
よく笑うようになったと自分でも分かった。



「で、岡崎先生はどうなったんですか?」


「岡崎先生なら、他の人の主治医になったよ」


「そうですか……」



彼女をよろしくね、と頼まれた。
深々と頭を下げられて。