もっと早く逢えていれば良かった〈昴side.〉

そしてやっぱり来てしまう。



「流石に暑いな……」



風が吹いているのにその風は生暖かかった。
夏だと感じる瞬間。



白衣の右ポケットに手を入れて取り出した懐中時計。



綾乃の大切にしていたもの。



雲ひとつない空を見上げる。