もっと早く逢えていれば良かった〈昴side.〉

「ささ、回診行きますよ!」



わけも分からず初めの病室に入った。



「おはようございます」



綾乃と同じくらいの歳なのに全く好きにならない。
周りから見たらそれなりに可愛いと評判なのだが、俺はそうは思わなかった。
ただの普通の女の子。

綾乃が特別すぎるだけで。



そんなこんなで回診が終わっていく。



「先生戻らないんですか?」


「ちょっと寄るところあるから」



まだ患者が入れられていない個室。
綾乃のいた病室。

綺麗にされたシーツ。


当たり前だけど、綾乃の香りはなかった。