ピーっとなる中、時計を確認する。



「お疲れさま」



そっと頭を撫でた。

看護師を呼んでから一番上の引き出しを開ける。



「先生っ」



全力で走ってきたらしい。



「美名って、君の名前?」


「そうですけど、それよりも綾乃ちゃんは!?この音なんですか!?」


「笑顔で逝ったよ」


「なんで笑っていられるんですか?亡くなられたんですよね?」


「うん、でも笑っていないと泣いてしまうから」



また雫が落ちた。



「泣いてるじゃないですか……」


「気のせいにしておいて」