もっと早く逢えていれば良かった〈昴side.〉

「でもな、足りないんだ。俺、綾乃がいないと嫌なんだ。生きていけない」



どれだけ弱虫になったのだろう。
もっと笑って欲しい、俺だけにその笑顔を向けて欲しい。



「目ぇ覚ましてくれよ……」



雫が一つ、二つと零れていく。

消えないで。



「昴、泣かないで?あたし、ちゃんとそばにいるから」



急に聞こえた、俺の愛している人の声。



「……あ、やの…?生きてる?」


「生きてるよ?昴がここに連れ戻してくれたんだよ」


「俺が?」


「そう。あたしも昴から離れたくないって思った。昴と一緒にいたい」


「綾乃……」


「でもあたしの気持ちを話したら行かないといけないんだ。少しだけ、待ってもらってるだけ」


「え…?」