もっと早く逢えていれば良かった〈昴side.〉

「尋?大丈夫か?」


「きゅ…にゅう……」



途切れ途切れの声を聞いて言われたものを鞄の中から取りだす。
吸入器を口に当てて暫く待つと治まったみたいだった。



「まだ苦しいか?」


「いや、もう大丈夫」



軽く咳き込んで水を飲んだ。



「尋」


「……おかえり」




院長に声をかけられると嫌そうな顔をした。
こんな姿見られたくなかったのだろうか。
それとも口出しされるのが嫌とか…。



「あの、いんちょ……」


「自立させたいだけでここまで苦しませて悪かった。昴がいてよかったよ」



てっきり説教でも始まるのかと思った。