もっと早く逢えていれば良かった〈昴side.〉

「……何これ、血?」



そんな声が聞こえて体がビクッとなる。



「大丈夫、大丈夫、大丈夫……」



自分に言い聞かせて体の震えを止める。


俺が怯えていたら駄目だ……。



「昴……」



トイレから出てきた綾乃は俺がいることに驚いていた。



「大丈夫か?」


「うん、ちょっと吐き気しただけだから」



そんな簡単に嘘つくんだ?