もっと早く逢えていれば良かった〈昴side.〉

診察室に戻ろうとした。
綾乃と看護師の話し声が聞こえて足を止めた。

周りは静かなのによく聞こえない。
途切れ途切れで聞こえてくる。

ガラッとドアが開いた。



「先生!?聞いてたんですか?」


「聞こうと思ってたけど全く聞こえなかったよ」


「そうですか、ならよかったです」



「女の子同士の会話ですから」と付け加えて歩いて行った。

さっきの会話が少し気になって綾乃に聞こうとドアを開けたとき、



「昴…ずっと、一緒に居たいよ……」



と、はっきり聞こえた。
その言葉が凄く嬉しくてニヤけてしまう。



「俺も。ずっと一緒にいたい」


「え!?」



急に話しかけたせいで驚かせてしまっただろうか。



「な…んで……ここに……?」



布団の上に一滴、二滴…と雫がこぼれていく。



「良く泣くね?」



ニッと笑ってみせた。