天使の声を…

「お?帰ってきたぞ」


エーゼルが言ったとおり、向こうからこちらに向かって走ってくる人影が見える。


しかしニコラだけ…


「あれ?ニコラ、ユリナは?」


「それが…ユリナがさらわれちゃったんだよ!」


「え?!」


「あたしとユリナが歩いていたら…ユリナが突然何者かにさらわれてって…」


「誰なんだ?ダーキャスか?」


「違うと思う…でも、南の方に去っていった…ああどうしよう…」


ニコラはユリナがさらわれたことに気が動転しているようだ。



「ニコラ!落ち着け…落ち着くんだ…」


エーゼルがニコラの肩をつかむ。


「……ふぅ…アイレン、ユリナが…」


「分かってる、南だな」


「確か南には古い研究所がありますよ…最近そこから変な唸り声のようなものが聞こえるって噂ですけど…」


「…そこが怪しいな…案内してくれ」