水原が転校生としてきた
あの暑い夏。

からもう外は寒そうに風が吹いてて
あの時の席には違う子が座ってる。

あの席だったから
水原とけんかしだして、いろんなことが
あったんだよね。

そう思うとあの席で良かったと
今は思ってしまう。


日差しにはうんざりだったけどね。



『ねぇ、高城さん? 』


そんなことを考えながら
笑ってた私に頭上から声がする。


『聖愛ー?って、あれ、お話し中?』


椎苗が前の椅子をこっちに向けて
座る。


『うん。で、なに?』

話しかけてきた子に
そう聞き返す。