「…お前に雛音をとられるのは、 気にいらないな。」 俺がそう言うと、 涼平は「あっそ」とだけ言って部屋から出て行った。 …雛音と涼平に何があったかは、 はっきりとはわからない。 モヤモヤする。 すごく、胸のあたりが気持ち悪い。 リオに旦那のことを相談されたときとは違う、 また違った痛み。 俺は正直、 どうしたらいいかわからない。 だけど今は、 甘えさせてくれ…― 雛音。