「コーヒー置いておく。」 会長さんがマグカップを、 藤堂先生のデスクに置いた。 瞬時に、いやな予感がよぎる。 まさか…ね。 会長さんは自分の気持ちに 気づいてなかったはず。 でももしかしたら…。 怖くて仕事に手がつかない。 「…ひなちゃん。 資料、資料室に持っていくから半分持って。」 「え、でもまだ…」 「整理しちゃった分移動させたほうが、 スッキリするでしょ。ね?」 お得意のウィンク。 先輩に渡された資料を持って、 あたしたちは生徒会室をあとにした。