「げ。次、体育じゃん」 ひよりちゃんの隣で、気怠げに呟いたのは、幼なじみのかいくん。 かいくんも格好良くて、クラスの大半の女子はかいくん狙いらしい。 いーな。 ひよりちゃんとお似合いだ。 「あ、体育委員あたしだ。てるくん、今日バスケかな?」 嬉しそうな声を携え、ひよりちゃんは僕にそう尋ねた。 「え、う、うん……」 緊張して、声が震えた。