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今日は何人来るかな?



昔から面倒を見ていた6人の顔を思い浮かぶ。


あいつ等は全員が全員、複雑すぎる。

まあ、かくいう俺も“そう”なんだけど。





「あ?」




20になったとき作った店『NuX』の前に着物姿の仔が倒れてる。



……可笑しい。

この辺は人通りも少ないし誰もこの路地裏へ近寄らない。



だから、選んだ。


干渉されない

孤立する

そんな場所になるように。




「……まあ、いいや」




とりあえず、介抱でもしてあげよう。

“彼女”を抱きかかえて『NuX』に入る。




――カラン



まるで、“彼女”を歓迎するようにベルが鳴った。