瞼を閉じても、開いても。 目の前に広がるのは深淵の闇。 ―――呑まれている。 自分は闇なのか。 人なのか。 動物なのか。 生きているのか。 死んでいるのか。 嗚呼。 分からない。 ――キィッ……ン 不意に耳鳴りがする。 「やあ、×××」 「元気かい? 愛しき半身よ―――」 ああ、もう。 「さようなら、神様」 ――そして、途切れた。